倉庫ロボットスタートアップのHAI ROBOTICSが2億ドルの資金を調達

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同社は調達資金により、技術のアップグレード、グローバルな運用ネットワークの拡大、サプライチェーン管理、企業構造、人材の最適化を通じて、製品群を強化する。 

自律型ケースハンドリングロボティクス(ACR)システムの先駆者である中国の倉庫ロボットスタートアップ、HAI ROBOTICSは、新たに2回の継続的な資金調達ラウンドを確保し、合計で2億米ドル余りを調達したと発表した。調達した資金は、技術のアップグレード、グローバルな運用ネットワークの拡大、サプライチェーン管理・企業構造と人材の最適化によるロボット製品群の強化に投資される予定。

HAI ROBOTICS製品ファミリー

2億ドルの資金を調達

今回のCラウンド資金調達では5Y Capitalが主幹事を務め、Sequoia Capital China、Source Code Capital、VMS、Walden International、Scheme Capitalが参加した。2021年に実施された同社への3回目の資本注入であるDラウンド資金調達は、Capital Todayが主導し、Sequoia Capital China、5Y Capital、Source Code Capital、Legend Star、01VCなど一部既存投資家が加わった。同社は今年3月、1500万米ドルのB+ラウンド資金調達を発表した。速い資金調達ペースには、同社の製品、技術力、サービスに対する市場の評価を垣間見ることができるかもしれない。

HAI ROBOTICSは2015年、世界初のACRシステムであるHAIPICKを発売した。HAIPICKロボットは、最大5-7メートルの高さの保管棚にトートやカートンのピッキング&プレイスをし、最大8つの荷物を運ぶことができ、ピッキングステーションに次々と搬送し、GTP(goods-to-person)を可能にする。

ニューサウスウェールズ州リッドコムにあるBooktopiaの配送センターで稼働中のHAIPICK(TM)ロボット

HAIPICKロボットは、カートンや個々のトートを運び、1回の動きで複数のケースをピッカーやコンベヤーに運ぶ機能を備えた同様の移動ロボットよりも際立っている。わずか1週間で倉庫の自動化を実現し、保管密度を80-130%向上させ、スタッフの作業効率を3-4倍向上させることができる。 

過去数年間の世界のサプライチェーンおよび倉庫物流市場では、自動化の変革が急増している。LogisticsIQ市場リポートによると、倉庫自動化市場の2019年以降のCAGR(年平均成長率)は14%で、2026年までに300億米ドルに拡大すると推計されている。

HAIPICKシステムは、倉庫自動化の波の中で、まず靴やアパレルのプロジェクトを試行錯誤しつつ切り抜けた。同社はこれまで、世界中で200以上のプロジェクトを実行し、2000台以上のACRロボットを配備し、ACRロボット市場で90%のシェアを占めている。同社はLG CNS、MHS、MUJIN、BPS、Savoyeなど、数十のグローバル物流・サプライチェーンリーダーと提携している。 

同社のRichie Chen共同創設者兼最高経営責任者(CEO)は「当社の主な将来の方向性は、海外市場の拡大とサービスの現地化に集中する」と語った。

HAI ROBOTICSは、ダイナミックな中国市場のさまざまな需要に対応することで成熟したという点で、プロジェクトのコスト、技術、カスタマイズ機能など、多くの面で海外のカウンターパートよりも優位に立っているとみている。

Richie Chen氏は同社の将来の計画について、成長の主要な推進力として技術革新を追求し続け、顧客のために継続的に価値を創造すると述べた。 

倉庫自動化

Sequoia Capital Chinaのパートナー、Guo Shanshan氏は、HAI ROBOTICSはACRシステムにより物流分野の模範となっていると語った。同氏は「ケースハンドリングロボットは、パレットピッキングからトートピッキングなど、より小さなワークフローに移行する市場トレンドに乗っている。同社が優れたイノベーションで急速に成長していることに非常に満足している」と語った。

HAI ROBOTICSについて

自律型ケースハンドリング(ACR)システムの先駆者であるHAI ROBOTICSは、ロボット技術とAIアルゴリズムを通じた、効率的でインテリジェント、柔軟でカスタマイズされた倉庫自動化ソリューションの提供に取り組んでいる。同社は、各工場や物流倉庫の価値創造を目指している。

HAIPICK ACRシステムは、2015年に独自開発した世界初のシステムである。同社は、中国・東莞に1万8000平方メートルの工場を持ち、年間1万台のロボットを生産している。 

2016年、中国の深センに本社を創設したHAI ROBOTICSは香港特別行政区、日本、シンガポール、米国、オランダに5つの子会社を設立し、30超の国・地域の顧客にサービスを提供している。現在、1000人超のスタッフを擁し、その50%以上がエンジニアである。同社は、ポジショニング、ロボット制御、倉庫管理などの中核的知的財産について400を超えるグローバル特許を取得している。

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